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【First Love 初恋】宇多田ヒカルの名曲から生まれた奇跡のドラマ|心に響く作品レビュー

Netflixのドラマ『First Love 初恋』。
宇多田ヒカルさんの2つの名曲「First Love(1999)」と「初恋(2018)」にインスパイアされたこの作品は、寒竹ゆり監督が長年かけて丁寧に作り上げた珠玉のラブストーリーです。

目次

🎧 音楽と記憶がリンクする瞬間

劇中で流れる「First Love」と「初恋」のイントロが始まるたびに、あの時代の自分の記憶が一瞬で蘇る──そんな魔法のような体験がこの作品には詰まっています。
BGMが単なる背景でなく、感情を揺さぶる装置として機能しているのは、宇多田ヒカルというアーティストの力でもあり、演出の繊細さでもあると感じました。

🎬 圧倒的な映像美と製作スケール

最近のドラマとは一線を画す「圧倒的なスケール感」。
Netflixが製作しただけあって、1話あたり1億円超とも言われる製作費が生むクオリティは圧巻。
他作品の映画シーンが自然に挿入されていたり、権利面でも「さすがNetflix」と唸らされるポイントが多々ありました。

⏳ 過去と現在を行き来する構成に心を重ねて

もともと「時系列が行ったり来たりする作品」は苦手なのですが、この作品に関しては贅沢な映像美と演出の緻密さが、むしろ記憶を辿る旅のようで心地よく感じました。

  • 満島ひかりさん演じる現在のヒロイン「野口也英」
  • 八木莉可子さんが演じる高校時代の彼女
  • 憧れていたスチュワーデスの夢から、タクシードライバーという現実へ──

このコントラストの切なさがたまりません。

📖 第1話「リラの花咲く頃」の印象的なナレーション

誰かが言った、人生はまるでジグソーパズルだ、と。
どんなキラキラな思い出も、運命の女神を呪いたくなるような理不尽な仕打ちも、人生にとってはかけがえのないピース。
失くした切符。12月のワンピース。青の時間という名のインクのシミ。冬の海岸の親密な時間。

自分の名を乗せた火星探査機。同い年のポップスター。叶わなかった夢。実らなかった恋。離れていった人達。
あの日の過ちも私の絵を埋めているの?

First Love 初恋より

「リラ」とはライラックのことで、4月から5月ごろに咲く花。
このタイトルだけでも詩的で、切なさと希望が同居しているような雰囲気が伝わってきます。

🌟 心に残ったセリフと演技

  • 「生まれたら毎日がクリスマスです」
     → このセリフの無邪気さと深さに、思わず心を掴まれました。
  • 濱田岳さんの演技
     → 名バイプレイヤーとして光る存在感。登場シーンのたびに引き込まれました。

❓「あなたは今、何者になっている?」

子どもの頃に夢見た職業についている人は、どれくらいいるのでしょう。
何者にでもなれると思っていた日々のキラキラは、いつの間に色褪せてしまったのか?
そんな問いが、自分の中にも自然と浮かんできます。

💭 感想まとめ|First Love 初恋は「記憶と音楽のタイムカプセル」

このドラマは、ただのラブストーリーではありません。
音楽・映像・記憶・夢と現実──すべてが複雑に絡み合いながら、どこか懐かしく、温かい気持ちにさせてくれる作品でした。

「初恋」は一度きり。だけど、その感情は何度でも蘇る。
宇多田ヒカルさんの音楽に包まれながら、自分自身の「初恋」や「夢」に思いを馳せたくなる、そんな素敵な時間をくれるドラマです。

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