ガラスフュージングは、ガラス同士を高温で熔かし合わせて作品をつくる技法です。
透明感と色の重なりが美しく、誰でも気軽に始められるのが魅力ですが、
「何から揃えたらいいの?」という声をよく耳にします。
ここでは、教室講師として多くの初心者さんを見てきた経験から、
まず最初に揃えると良い10の道具を紹介します。
🧤① 安全三点セット(保護メガネ・耐切創手袋・防塵マスク)
まず最初に用意したいのは「安全」です。
ガラスを扱うときは、破片や粉塵から目や手を守ることが大切。
焼成時の高温作業にも備えましょう。
💡ポイント:
- メガネは視界の広いものを選ぶ
- 作業用手袋は「耐切創」タイプを
- 焼き上がりの作品を取り出すときや粉末ガラスを扱うときには防塵マスクは必須
✂️② ガラスカッター
板ガラスにスコア(切り筋)を入れる基本の工具。
慣れるまでは少し緊張しますが、切り方のコツをつかむと一気に世界が広がります。
💡ポイント:
- オイルフィード式(自動で潤滑されるタイプ)がおすすめ
- ガラスの厚み(2〜3mm)対応を確認
- グリップの形が手に合うかどうか
🔧③ ランニングプライヤー
スコアに沿ってガラスをきれいに割るための専用工具。
カッターとセットで使うと、仕上がりが格段に良くなります。
💡ポイント:
- 先端のゴムパッドで圧力を均等にかけられるタイプ
- 割れの方向をコントロールしやすい調整式が便利
🪞④ ダイヤモンドやすり(仕上げ用)
切断後のガラスの断面を整え、なめらかにするための必須アイテム。
手触りや見た目の完成度がぐっと上がります。
💡ポイント:
- 番手(粗さ)が違うものを数本セットで持つと便利
- 水をつけながら研磨すると粉塵が舞いにくい
🧲⑤ ピンセット・ピックツール
細かいガラス片やミルフィオリを配置する時に欠かせません。
アクセサリーやモザイク風デザインに挑戦する人には必須。
💡ポイント:
- 先端が細く、つかんでも滑りにくいもの
- カーブタイプとストレートタイプを使い分ける
🔥⑥ 焼成ベース(キルンペーパー or 耐火板+離型剤)
焼成時にガラスがベースにくっつかないようにするための下敷き。
家庭用の小型キルンなら「キルンペーパー」が扱いやすいです。
💡ポイント:
- 使い捨てタイプなので多めにストック
- 耐火板を使う場合は、離型剤をムラなく塗布
⚡⑦ 電気炉(小型キルン)
ガラスを溶かすための心臓部。
最近は家庭用100V対応の小型キルンも多く、初心者にも扱いやすい。
💡ポイント:
- 最大温度が800〜850℃に対応しているか
- プログラム焼成(温度管理)ができるタイプがおすすめ
- サイズは“作りたい作品の最大サイズ”で選ぶ
🌈⑧ ガラス素材(透明・不透明・ミルフィオリ)
作品の印象を決める一番の主役。
ガラスの種類や厚みによって仕上がりが大きく変わります。
💡ポイント:
- 同じメーカー・同じ**COE(膨張係数)**で統一
- 透明・不透明を組み合わせると奥行きが出る
✏️⑨ デザイン用スケッチブック・トレーシングペーパー
意外と忘れがちですが、「構図を描く道具」も重要。
カット前にデザインを描いておくと、材料の無駄も減らせます。
💡ポイント:
- ガラスのサイズに合わせて実寸で描く
- 配色メモを残すと、再現しやすい
🎨⑩ ガラスリッツェン用ペン(オプション)
作品表面に線や模様を彫るための装飾ツール。
慣れてきたら作品に“表情”を加えるステップアップとして導入を。
💡ポイント:
- 初心者向けの入門セットで十分
- 彫る強さより“均一さ”を意識すると綺麗に仕上がる
🚀 まとめ
ガラスフュージングは、道具を揃えるところからすでに創作の第一歩。
最初は安全第一で、小さな作品(箸置き・アクセサリーなど)から始めるのがおすすめです。
慣れてきたら、少しずつ自分のスタイルを見つけていきましょう。
🔗 関連記事
