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【映画レビュー】「事故物件~恐い間取り~」

【映画レビュー】「事故物件 恐い間取り」|亀梨和也主演、実話ベースのホラーと笑いの狭間

2020年公開の映画『事故物件 恐い間取り』をNetflixで鑑賞。
「事故物件住みます芸人」松原タニシ氏の実体験をもとにした話題作です。
怖いだけでなく、芸人としての葛藤や人間の心理も描かれた異色のホラー。あらすじと感想をまとめました。


目次

映画「事故物件 恐い間取り」のあらすじ

山野と中井はお笑いコンビ「ジョナサンズ」。しかしまったく売れない。
ある日、中井が「もう解散しよう」と切り出し、ネタも書けない山野は途方に暮れる。

そんな時、テレビ番組の企画で「事故物件に住む」ことになる山野。
白いオーブのような何かが映り込み、偶然バズったことで一躍注目を浴びる。

以後、彼は“事故物件住みます芸人”として4軒の事故物件に住むが、奇妙な現象に次々と巻き込まれていく。
恐怖に慣れ、やがて「怖い=おいしい」という感覚に囚われる山野。
そして4軒目では、ついに“見えざる存在”と対峙することになる――。


映画「事故物件 恐い間取り」の感想|ホラー×人間ドラマの融合

本作は、松原タニシ氏の実話をベースにしつつ、脚色も加えられた構成になっている。
題材としては非常に興味深く、「大島てる」サイトを知っている人なら思わず引き込まれる。

そもそも“事故物件に住む”という行為は、誰もが避ける選択。
だからこそ、主人公・山野に感情移入しづらく、客観的に物語を楽しめるのが特徴だ。

物件契約の際に「殺人」と一筆書かされる場面は、現実味があってゾッとする。
「お笑いで人を笑顔にしたい」と願っていた男が、
“怖がらせる”ことでブレイクする――という皮肉な構造が作品の核になっている。


主演・亀梨和也の存在感と皮肉なメタ構造

山野を演じた亀梨和也の表情が非常に印象的。
彼自身、KAT-TUNとして数々の波を乗り越えてきた経験を持つ。
“思い描いた夢とは違う場所で戦う”という点で、役柄と本人の生き方が重なるようにも見える。

ただし、関西人としては“中途半端な関西弁”が気になって集中できなかった。
舞台設定が関西であることは理解できるが、標準語で通しても良かったのではと思う。


ホラー要素よりも、人生の皮肉を描く作品

オカルト映画が苦手な私でも、前半は怖さと笑いのバランスが絶妙で楽しめた。
しかし後半はファンタジー寄りになり、「これはホラー?コメディ?」と突っ込みたくなる展開に。
とはいえ、そのおかげで最後まで見られたのも事実。

“事故物件ならぬ事故映画”という辛口レビューも見かけるが、
人間の弱さや執着を描いたテーマとしては、意外と深い。
原作『事故物件怪談 恐い間取り』の方はより淡々とリアルに描かれているそうで、
映画を観たあとに読むとさらに楽しめそうだ。

映画「事故物件 恐い間取り」作品情報

公開:2020年/監督:中田秀夫/脚本:ブラジリィー・アン・山田/音楽:fox capture plan
出演:亀梨和也(山野ヤマメ)・奈緒(小坂梓)・瀬戸康史(中井大佐)・江口のりこ・木下ほうか・MEGUMI・高田純次・浜口優・有野晋哉 ほか
原作:「事故物件怪談 恐い間取り」(松原タニシ/二見書房)


“怖い”よりも“人間が怖い”――。


笑いと恐怖の狭間で生きる芸人の孤独を描いた異色のホラー作品。
最後まで見ると、タイトル「事故物件」に込められた本当の意味に気づかされる。

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