ガラス工芸とガラスフュージングの技法について解説します。

箸置き

ガラス工芸技法にはいくつか種類があります。
私はプロフィール欄にあるように【ガラスフュージング】講師です。
ガラス工芸のなかでも比較的新しい分野なので皆さんに広めたいと思っています。
この記事では、ガラス工芸と【ガラスフュージング】の技法について解説します。

目次

ガラス工芸技法の種類

ガラス工芸技法は大別すると

に分類されます。

【ガラスフュージング】はキルンワークに分類されます。

ひとつずつ簡単に説明します。

ホットワーク

ガラスを熱で熔かしたものを成形する技法です。ホットテクニックとも言います。

代表的なものは「吹きガラス」で、コップや花瓶などを作ることができます。

昔、沖縄で体験したことがあります。

ストローで風船を膨らませるイメージでした。

備前びーどろは江戸時代の「ジャッパン吹き技法」を継承しています。

キルンワーク

「キルン」(ガス炉や電気炉)を用いてガラスを変形させる技法。

パート・ド・ヴェールキャスト、【ガラスフュージング】、絵付けなどがあります。

キルンって「窯」のことなんだね。

バーナーワーク

バーナーを用いてガラスを熔かし成型する技法。

トンボ玉や、Pylexのような試験管の製作などがあります。

コールドワーク

熱を加えずにガラスを磨いたり、表面を削ったりして加工する技法です。

カットグラス(切子)、サンドブラストエッチングステンドグラスなどが含まれます。

こころ。

私の場合、
10年くらい前からステンドグラスを習っていたのが
フュージングを始めるきっかけです。

ガラスフュージングって何?

英語表記でGlassFusingと書きます。

Fuseとは熔ける、融合する、熔解するという意味で使われています。

板ガラスを電気炉で熔着する技法をいいます。

成形技法の種類

電気炉の中でガラスを熔かして表現していくわけですが、電気炉の温度コントロールが必要になります。

技法に応じた成形温度があり、使用する型もさまざまです。

また作品を作る際には、目指す表現方法により、いくつかの技法を組み合わせることがあります。

またこちらに紹介している温度帯も、使用する電気炉の種類やガラス、また季節などによって微調整する必要があります。

フルフュージング

平面で並べたガラスを一体化させ、表面が均一になる温度で熔着する技法。

最高温度~800℃

タックフュージング

レイアウトしたガラスの形がまだ少し残るくらいの温度で熔着する技法。

目指すガラスの形状によって最高温度に差がある。

最高温度は700℃~740℃

スランピング技法

ガラスを型にのせて焼成すると、ガラスは型に沿って曲がります。

その性質を利用して皿などを成形する技法です。

最高温度は600℃~680℃

サギング技法

穴の開いた型にのせて、穴から熔けたガラスが垂れ下がる性質を利用します。

スランピング技法よりも高い温度帯です。

温度や使用する型によって、深さを調整できます。

最高温度は670℃~750℃

ラッピング技法

スランピング技法が凹型の型に対して、ラッピング技法は凸型の型にのせて焼成する技法です。

最高温度は630℃~690℃

ドレーピング技法

ラッピング技法のように、凸型の型にのせますが、型の外周と、ガラスの外周を極端に差をつけたものがドレーピング技法です。

ドレープ(ひだ)を表現する技法です。

最高温度は600℃~680℃

ブロックフュージング

板ガラスを何層にも重ねて、フルフュージングよりも高めの温度設定で塊ガラス作品(キューブ)を作る技法。

最高温度800℃

スティックフュージング

タックフュージングよりも焼成温度を低めに設定し、ガラスの切り口もそのまま残すような技法です。

最高温度680℃~700℃

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