祐気取り

最近、縁があって九星気学というものを知った。
今まで、マンガや週刊誌の後ろのほうに載っている星占いくらいしか興味がない私にとって
占い師というのはイコール胡散臭いと敬遠してきたもののひとつでしかなかった。
それが、自然に身近に集まってきて半ば必然的に自分の人生に組み込むべきものの一つと認識しだしている。
ある種、自分のなかにある固定観念とかブロックとかいうものを外す『メンタルブロック』の一助となった体験を記しておきたい。

私は九星気学的に言うと非常に「頑固」なんだそうだ。
自覚はなきにしもあらず自分では割と柔軟なほうだと思っていた。
そして、「まじめ」。
人に言われたことを守り、そこに融通が利かない性格が加わりある種のブロックを自分にかけていた。

私は幼少期、週末になると外出するという家族環境で育った。
次の休みはどこに行こう?
そう考えるのが日常で、どこにも行かない週末なんて考えられなかった。
父親が運転する車に家族を乗せて、いろいろなところに連れて行ってくれた。
だから、そのまま大人になり、平日しっかり仕事をこなし、休みの日にたっぷり遊ぶというライフスタイルだった。

いつものように、次の休みにはここに行ってみたいなぁとか、こっちもいいなぁなんて考えていたある日のこと。
旦那に言われた。
『俺の休み(俺の時間)なんだから、勝手に計画しないで。』

それ以来、旦那の休みに自分からここに行きたい、ここでご飯を食べたいと提案することはなくなった。
考えることをやめた。
期待することをやめた。

娘に誘われて、出かけたときに驚かれたことがある。
「ママ、ランチどこで食べたい?」
「う~ん、どこでもいいよ。」
たったこれだけのことだったが、娘は、私に質問を投げかけてこういう答えが返ったことはないと言った。
「ママ、どうしたの?いつもならあっち行きたい、こっち行きたい、って答えてたのに。」

行きたいところが思い浮かばなくなっていた。
全然、ない。

最近、九星気学鑑定士に「祐気取り」というのを教えていただいた。
自分の九星に基づいて良い方角に行き、その場所の良い運気をいただくという開運行動だ。
特に最大吉方というのがある日はいつもの何倍もの良い運気をいただけるという。
まるでポイ活のようなイメージで私はすぐに行動に移した。
どんなに良い方向だとわかっていても、行けない人は行けないんだよ、と伺い、ますます自分がそうなのか試してみたくなった。
最大吉方の日に地図とにらめっこして行き先を考えた。
あ、この海岸あたりに行ってみよう。
平日に、自分で車に乗り、ただただ東に向かっていた車中でのこと。
急に涙があふれて止まらなくなった。

あぁ、私、今行きたいところに向かっている。
自分の意志で。
自分が行きたいと思ったところに行けている。

自分で作ったルールに縛られて、自分自身の望みに目をつぶっていたことに気づく。
本来、好奇心旺盛で、楽しいことや、新しいことが好きな自分。
いつの間にか、そういうすべてを押し殺して人が求める自分のフリをしていた。

たったこれだけのことなのに、心はすっきりした。
たとえ出かけなくても、『出かけられる自分を取り戻せた』貴重な体験。
私は私のままでいよう。
忘れかけていた自分との一体感。

この体験を九星気学鑑定士にフィードバックした。
涙を流しながら感謝を伝えた。
もともと、私は出歩くことで開運に繋がる星のもとに生まれたのに、
じっとして自分を封じ込めていていろいろなことがうまく回らなくなっていたんだと思う。
でもそれは誰のせいでもなく、自分のせいで、自分でブロックをかけていただけだ。
それをはずすきっかけとなった「祐気取り」に出会えてよかった。
もともと、出歩いていたときに集めていた御朱印集めも再開した。
自分の行きたいところがどこかわからないときに、方角を決めてから出かけるということはしていなかったので
自分の外出に新たなルールが加わり楽しみも増えた。
ゲーム感覚で次はどこに行こうかなって考えることができるようになった。

私にとっての祐気取りはそんな感じだ。
これからこの祐気取りとうまく付き合って自分らしく生きていきたい。



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